那智黒石 職人(和歌山)

仮谷梅管堂 那智石黒の製造加工を行っている現場を見学しました。

那智石黒:三重県熊野市神川町周辺を産地とする粘板岩の一種で、硯や碁石 庭石などに使われます。

500万年以上前の中新世に堆積した熊野層から採取され、ひろきわ深い黒色を
光らせます。削れた断面を見るだけでもかっこいい。

こんな山があったら登ってみたいけど、足滑らせて滑落するだろうなとか
よくわからない妄想を掻き立ててくれる男らしい形状。

ある一定方向にだけ綺麗な割れ方をする「へき開」の性質がある為、
採掘現場では職人である田野さんが現場で行う作業を見せてくださいました。

田野さんは野性味溢れる風貌の職人さんですが話すととてもフランクで優しい。

大きめの石はこの機械を使って小さく砕きます。

そして必要な厚さになるように面を見極めてへき開していきます。

みていると簡単そうなのですが、これがなかなか難しいし、力はいるけど
必要以上に入れると変な割れ方をしてしまったり

また先ほど挙げたこの石。へき開している面に2本の白い線が入っています。
これは、へき開する面の中に直行する形で2本の別の層が入っている為
この線またぐ形で商品にしてしまうと割れてしまうそうです。

こういった石の見極めが何パターンもあり、田野さんに聞くと
「あたかも当然のことのように」教えてくれますが、これが難しい!

僕らも体験させてもらいましたが、なかなか難しい作業でした。
でも綺麗に割れると「気持ちがいい!」

こうして丁寧に石の性質や手触りの変化などを体験させてもらいました。

工場の機械を説明していただいてます

採掘されて一定の厚さに割られた石のパネルは碁石とするために工場の機械で
円状にくりぬかれます。

くりぬかれた後の石板

このくりぬかれた石板は捨てられるわけではなく
粉末状にして、樹脂と混ぜられて加工品「那智黒」として利用されます。

碁石でも加工品は「那智黒」と呼ばれ「那智黒石」では無くなります。

小さな名前の違いですが、天然物と養殖物といったようなイメージの違いがあるんですね。

最後のお土産に那智黒石の勾玉をいただきました。

耐水ペーパーで削ると、滑らかな表面になっていくので、
好みの形状に自分で加工してくださいとのこと。

田野さんがやり方を教えてくれています

ぜひ那智勝浦へ行く際には訪れてみてください。
面白い那智黒石の商品が見れたりしますよ。